※記事作成日:2018年1月14日
昨年の12月9日に行われたzoojoイベント「こども×動物園」で、幼稚園の理事をされている坂本さんとの対談の中で話題に上がった5領域についてふれたいと思います。
“5領域”という単語が出た経緯は園児が遠足で動物園に来るときに、幼稚園・保育園側のねらいとしては5領域を念頭に置いているといった流れだと記憶しています。
では5領域とはなにか?
子どもが保育の現場を通して身につけていくべき姿を考える時に、保育所保育指針にも幼稚園教育要領にも共通して目標として挙げられているのが5領域です。その項目は以下の通り。
(ア)健康 健康、安全など生活に必要な基本的な習慣や態度を養い、心身の健康の基礎を培うこと。
(イ)人間関係 人との関わりの中で、人に対する愛情と信頼感、そして人権を大切にする心を育てるとと
もに、自主、自立及び協調の態度を養い、道徳性の芽生えを培うこと。
(ウ)環境 生命、自然及び社会の事象についての興味や関心を育て、それらに対する豊かな心情や思
考力の芽生えを培うこと。
(エ)言葉 生活の中で、言葉への興味や関心を育て、話したり、聞いたり、相手の話を理解しようと
するなど、言葉の豊かさを養うこと。
(オ)表現 様々な体験を通して、豊かな感性や表現力を育み、創造性の芽生えを培うこと。
日常、保育士の先生方は保育計画を立てるときにもこれらを意識するわけですが、動物園の遠足についても同様です。ただ遊びに来ているわけではありません。 “動物園”という場が5領域のどの部分で有効かは意見が若干分かれるところでしょうが、 (ウ)環境 の具体的項目の中には、 ・自然に触れて生活し、その大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。 ・自然などの身近な事象に関心を持ち、遊びや生活に取り入れようとする。 ・身近な動植物に親しみを持ち、いたわったり、大切にしたり、作物を育てたり、味わうな
どして、生命の尊さに気付く。
という記載に合致しそうです。
他にも、 (エ)言葉 の具体的項目の中にある、 ・したこと、見たこと、聞いたこと、味わったこと、感じたこと、考えたことを自分なりに
言葉で表現する。 ・いろいろな体験を通じてイメージや言葉を豊かにする。
(オ)環境 の大項目にある、 ・感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して、豊かな感性や表現する力を
養い、創造性を豊かにする。
といった部分で動物園は大きく貢献でき得るのではないでしょうか。
次回はこの内容をもう少し掘り下げていきたいと思います。
#5領域
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