※記事作成日:2018年10月29日
2018年10月27日(土)、幼児教育ラボにて「保育と飼育の共通点と違い」というテーマでお話しさせていただきました。 幼児教育ラボは共に考え学び合う場です。話の合間合間で参加者同士のディスカッションを行い、質疑応答を交え、一方的に僕が話すだけではなく全体で共有ができました。
正直、話す前は保育と飼育を同列で語ることに不安がありましたがそれは杞憂に終わりました。
動物園の主流となっている取り組みとして「エンリッチメント」と「ハズバンダリートレーニング」を紹介しましたが、それぞれの重要なポイント、例えば前者であれば『環境に選択肢を持たせること』や、後者であれば『望ましい行動を無理なく引き出す(無理なく引き出せる環境を整える)こと』は、そのまま保育の重要なポイントとなります。保育関係者や飼育関係者には保育と飼育の共通点を感じていただき、分野外の方には両業界の繋がりの深さを感じていただくことができました。これは非常に嬉しい結果です。
参加者の感想では、
「動物園のイメージが一変した」
「動物園における学びの多様性を感じられた」
「自分は分野外の人間だが両業界の面白さが伝わった」
「こういう考えをもった人がもっと増えると良い」
など、プラスな声がたくさん聞けました。
保育所保育指針に「環境に主体的に関わろう・生き物と関わり気付きを得よう・動植物に親しもう」などと書いてあるように、子どもの発達上動物園が役立つ可能性は大いにあります。というか役立ちます!
また、これからの教育では学校だけではなく、社会全体で取り組んでいく考え(社会に開かれた教育課程)が必要です。今までの詰込み型の教育ではなくアクティブラーニングが求められる中、動物園なら主体的な学びを深められる可能性は大いにあります。というか深められます!
動物園で動物を見てただ「かわいー」と言って帰るだけじゃもったいない。 子どもの発達の目線を取り入れましょう。 学びを深めましょう。
動物園がそういった社会的機能を果たすことは、動物園の必要性や意義の多様性を一般に広く感じてもらうことに繋がるのではないかと思います。
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