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保育からみる動物園 No.11

  • 執筆者の写真: 佐々木 匠
    佐々木 匠
  • 2022年11月4日
  • 読了時間: 2分

更新日:2023年10月16日

※記事作成日:2018年8月28日



<惣三×アドラー心理学 ~心もちと共感から保育を考える~> というテーマの学び合いに参加しました。(2018年8月26日)

保育における保育者の心もちや共感の意識は、ほぼそのまま動物園における飼育係に通じるはず…という思いから興味を惹かれました。


惣三(そうぞう)とは倉橋惣三という人物を指し、彼は幼児教育の父とも言われるほど日本の幼児教育に大きな影響を与え、遊び中心保育提唱をしたことでも有名です。 倉橋の提唱する幼児教育の方法として8つのキーセンテンスがありますが、そのうちの2つ、「心もち」(幼児の心情に対する理解)と「共感」(機会の補足)についてアドラー心理学と絡めながら考えるという内容でした。

ここではその「心もち」について述べます。

倉橋の言う「心もち」とは感覚的・情緒的なものであり、心理学とは異なります。保育における心もちを理解するためには子どもを1人の人間として捉える必要があります。そして保育者は子どもにとって共感してくれる存在であることが求められます。

そのことから保育者には専門性と同僚性が重要となりますが、ここでいう専門性は、専門的知識を兼ね備えるという意味合いではなく、その人の人間性です。 専門性(人間性)向上のためには、同僚性、よき同僚が必要であり、個人の努力のみならず、組織としての努力も重要視しなくてはなりません。

つまり、組織は職員が専門性向上しやすい職場環境づくりをしなくてはなりません。

動物園業界においては「専門性」というと飼育技術なイメージで、保育業界のような「人間性」という意味合いは薄い。 繁殖センターであれば専門性=飼育技術でも良いのかもしれませんが、動物園に求められる専門性はそれだけではないと思います。

なぜなら動物園は動物を通して来園者に伝える施設だからです。

動物の先にある来園者を見据えれば、飼育技術の向上だけでなく、人間性の向上のための、言い換えれば飼育係論を深めるための取り組みが必要だと思います。




 
 
 

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